「名誉市民が語る大連」シリーズ。今回ご紹介するのは、日本の富士電機株式会社代表取締役会長兼CEO北澤通宏氏。
大連市は貿易規模の拡大と投資促進のために、積極的な支援策を打ち出し、関連措置を講じている。書面インタビューの際に、北澤氏は大連市とのこれまでの関係を振り返り、「大連市は弊社を含むすべての日系企業にとって、深い友情で結ばれた大変心強いビジネスパートナーである」と述べた。
富士電機は総合電機メーカーとして、エネルギーと環境事業を通じて持続可能な社会の実現に貢献してきた。1994年に大連市に製造会社を設立した。当時、富士電機は主に日本、アジア、欧米などの市場に製品を供給していた。一方で、急速に発展する中国は強大な市場潜在力を秘めており、大連は日本各地と緊密な関係を築いている都市でもあった。
当時、日本の企業は次々と中国に工場を設立し、市場競争がますます激化し、市場構造も大きく変化していた。富士電機は、「中国で生産と販売を行えば、市場競争力をさらに高めることができる。」と考え、大連への投資と事業展開を決定した。それ以来、富士電機は大連に5社を相次いで設立した。
2016年、富士電機株式会社の代表取締役社長となっていた北澤氏は大連を訪れた。この訪問は非常に順調で、彼は当時の大連市と金普新区の関係指導者と意気投合した。同時に北澤氏と大連との絆を深める重要な転機となった。
一年後、富士電機は大連の自動販売機会社を順調に拡大し、当時世界最大規模の自動販売機生産ラインを整備した。
大連富士冰山自動販売機有限公司第2工場の起工式で演説を行う北澤氏(写真提供:取材対象者)
2018年、北澤氏の積極的な推進により、富士電機株式会社は冰山集団と合弁会社である大連富士冰山スマート制御システム有限公司を設立し、中国の顧客に向けて省エネ・排出削減ソリューションを提供している。
北澤氏は社長時代、ほぼ毎年大連を訪れ、大連市との交流を深めてきた。北澤氏は、「弊社と私自身は、このような交流を通じて大連市と相互信頼に基づくパートナーシップを築き、深い友情を結んだ」と語った。
2023年に富士電機は創立100周年を迎えた。その年、北澤氏は大連市政府から「大連市名誉市民」の称号を授与された。「本当に喜ばしいことであり、感慨深いものがある」と、北澤氏は今でも大連との特別な縁を感じている。
北澤氏は、「中国での事業拡大を図る上で、大連市が果たす役割と寄せられる期待は非常に大きい」と述べた。
また、「大連市名誉市民」として、北澤氏は長年にわたり築かれた協力関係を大切にし、今後も双方の発展に貢献していきたいと述べた。
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